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SSMベースのアクションリサーチとは?

SSMベースのアクションリサーチとは?

当社が採用しているSSMベースのアクションリサーチでは、現実世界をリアリティ(モノ)的側面とアクチュアリティ(コト)的側面に方法論的に区別して、モノ的側面を扱う方法論を分析的なハードシステム方法論と呼び、その限界に挑戦します。すなわち現実の状況は、アクチュアリティとリアリティ(モノとコト)は混じり合い浸透し合っているわけで、モノ的アプローチである客観的分析だけでは状況に対応することができません。そこにはモノ的科学的ハードアプローチである科学的仮説/検証やリアクティブな分析的方法論が見逃した活き活きとしたアクチュアルな現実を捉える未来先取り的な(プロアクティブ)行為的アプローチ、そしてそれを可能にするコト的議論のやり方が復権されなければなりません。モノ的マネジメントとコト的マネジメントの違いは右図のように説明することができます。


つまり、モノ的マネジメントのサイクルが計画(P)、実践(D)、評価(S)を回すことなのに対して、コト的マネジメントでは状況でのアクションのための構え(K)、状況でのアクションのなかの自覚(J)、そして状況でのアクションによる学びである覚悟(K)のサイクルを回すことになります。これはイトーヨーカドーの単品管理のPDSに対して本当は仏教の「聞/思/修」というサイクルが回っていると看破した緒方知行氏の卓見ともつながっているところがあります。科学的アプローチではS⇒Pという計画を分析的につくっていくところがキーになりますが、SSMでは参加者の潜在的な経験を総合し組織の構えを形成するところ(アコモデーションという)がこの方法論の肝になります。つまりSSMは状況に組織的に相即するための姿勢を形成する方法論でもあるのです。

問題解決におけるハードとソフトのアプローチの違い

典型的なハード思考の問題解決は、「あるべき姿(Sollen)」と「問題がある現状(Sein)」のギャップを問題と平面上に定義し、それをどのように埋めるかどうかということです。そのために現状を調査・分析し「何が問題か?」を具体的に抽出してくるわけですが、そのソリューションは調査を依頼されたコンサルタント自身がノウハウを提供しビジネスにつなげるものです。


ここで問題なのは前述したように問題が客観的に存在し、それが客観的に解決できるという方法論的客観主義です。本当の問題が客観的に定義できるような問題(What is the problem?)ではなく、その企業・組織のアクチュアルな問題、つまり何の問題か(What problem?)ということが必ず含まれますので、ハードな客観的な問題解決では対応できません。当社では、その企業・組織の本当の問題を当事者が介入し見つけ出し、理解した上で当事者自身の姿勢が変わることによって、同時に企業・組織の問題も改善できるという考え方をとります。


そのために以下の項目で述べるように、問題の設定、議論の仕方をモノ志向からコト志向へ変換し、現状に相即した姿勢をマネジメントするための「場」づくりの能力を養成していく組織の体質の強化(現場力)を提案しています。

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